【下請けが厳しくなってしまう理由】
下請けの状態は、必ずしも厳しいわけではありません。自社が関わっている最終商品が順調に売れ続けている場合は、とても良い状態になります。
自立した企業であれば、やらなければならない商品開発を行う必要がありません。
また、上位工程の会社が言うものを作っていればいいのですから、新規の顧客を獲得するための営業もいりません。
上位工程の担当者との関係を維持していればそれで十分ですから、商流を維持するためのコストが非常に安く済みます。
ところが、最終消費者の好みが変化して自社が関わっている最終商品が売れなくなると、最終商品は在庫になり、中間部品の生産は不要となってしまい、状況は一変するわけです。
下請けのもっとも大きな問題は、最終消費者から距離があることです。
ですから、最終消費者の欲求の変化を機敏に捉える努力を決して疎かにせず、次の取引先を、したたかに探し続けるのです。
うまく商流が流れている状態で、商品開発不要、新規開拓不要の状態であっても、単なる「工場」ではなく「企業」として存在し続ける事が大切なのです。