【規模拡大の方法はたった二つしかない】
会社を大きくするためには、基本的には二つの方法しかありません。会社の内・外のどちらを使うかです。
会社の内側から規模を拡大するのは、基本的で堅実な方法に見えて、実は厄介です。まず、仕事をたくさん受注し、人を増員します。このとき、バランス良く、仕事が増えて、人も増えれば問題はないですが、物事はそんなにうまくいきません。仕事が増えすぎれば、生産能力が追い付かなくなります。人を先に増やすと、仕事が足りなくなります。
さらに、10人の職場でうまく組織として機能していたものが、20人になったときにどうなるかはわかりません。倍の人数をマネジメントすることは可能でしょうか。もしかすると、今までとは異なるマネジメント能力が必要とされるかもしれません。また、新しい人たちは能力的に十分でしょうか。不十分だとして教育する力がありますか。チームワークは発揮できるでしょうか。
こうした背景から、組織を内側から大きくする方法を急進的に推し進めると、様々な制度や仕組みがボロボロになることがあります。
対して、他社と組む方法はどうでしょうか。こちらは、うまくお互いの強みをコラボレーションすることができれば、互いの会社はお互いに有利な業務にリソースを集中することができるため、量よりも質を追うことができます。ただ、それだけに、組むべき相手の選別やどういったコラボレーションを行うかという面で、繊細な配慮が求められます。