【新商品の開発は黒字継続企業になるためには必要不可欠】
企業の戦略、あるいは事業戦略を考える上で、一つの物差しになる考え方があります。それが、プロダクトライフサイクルです。
商品は、新商品として現れます。最初は世間でその良さが認知されていませんが、新しい物好きの人に受け入れられ、だんだんと多くの人に受け入れられるようになって、次第に定番商品になっていきます。
このサイクルで重要なポイントは、物珍しさがあり、市場で受け入れられていく途中では商品の魅力は大きいですが、いったん定着してしまうと、魅力の大部分が失われてしまうというところにあります。まず、類似商品が出ます。いいものが出たときに真似をするのは商売の基本です。そして、一度世の中に出た商品は解析され、それ以上のものを出そうと競合企業は考えます。
仮に、現在の主力商品が安定したキャッシュを稼ぎだしていても、一ヶ月後、一年後……に同じように稼げる商品であるかどうかはわからないのです。そのために、稼いだキャッシュを再投資して新商品の開発につなげなければなりません。新商品の開発自体は、経営者自らが行う必要はありません。しかし、新商品を開発するための投資、そして、新商品開発を後押しする姿勢は、経営者に求められるのです。