【共同事業を行う】
他社とのパートナーシップによって、ビジネスを発展させたいと考える経営者はたくさんいます。しかし、そのとき、その思いはそろばん勘定以外にありますか?
ごくごく簡単な想像をしてみてください。誰かと一緒に仕事をするときに、その相手と仕事をするときにやりがいがあるときとないとき。やりがいがないとき……それは、嫌な人と仕事をする時ではありませんか。
会社と会社の関係でも、嫌な相手、はあるはずです。たとえば、「お金の話しかしてこない」「考え方が全然違って、やり取りするといちいちストレスがたまる」といった具合に。法人と法人の関係は一見、ドライに見えますが、実は、このレベルでうまくいかなることが多いのです。
以前にも理念の大切さ、会社が何を大事にしているかということが重要であるということを繰り返し主張してきました。利益だけで共同事業を行うと、ちょっとした困難があった時にその関係はあっさりと切れてしまいます。しかし、共感できる相手となら、関係は困難を乗り越えて強くなります。
お互いの事業を合わせることで、顧客、社会にどういう影響を与えることができるか、という将来像を共有すること。お互いの会社が大事だと思っている価値観を尊重し合うこと。
共同事業を行おうと考えるときに、二人(ないしそれ以上)の経営者が考えなければいけないことは、そろばん勘定をはるかに超えたところにあると考えます。